2021/01/25 09:39
革製品の購入を検討される際、気になるのはメンテナンス方法かと思います。
革製品は日々のメンテナンスによって本来のポテンシャル以上のエイジングをしてくれます。
メンテナンスは人によって様々なやり方がありますが基本的には以下のような流れで行うのが一般的でしょう。
ブラシで埃を落とす → クリーナーで表面の汚れを落とす → オイルを塗って保湿する → ブラッシングして艶を出す
また、人の手にも油は含まれているので普段使っているなかで革をなでるというのもメンテナンスの一環になります。
それではここからメンテナンスに関して順を追って説明していきたいと思います。(ここで記載するメンテナンス方法は主にスムーズレザーのメンテナンスについてです。スエード、ヌバック、エキゾチックレザーのメンテナンスとは異なるのでご注意下さい)
ブラシで埃を落とす
まずは革用のブラシを使って表面について埃などをはらいます。革用のブラシにはいくつか種類があります。
硬さから順に並べると
・豚毛
・化繊毛
・馬毛
・山羊毛
となります。
あまり毛質の硬いものを選ぶと力を込めたときに革に傷をつけてしまう可能性もあります。特に豚毛のブラシは革靴などのメンテナンスの際にはガシガシ使ってもらえますが財布やその他の革小物のメンテナンスで使用するときには注意が必要です。
個人的には馬毛のブラシがオールマイティに使えて値段的もそこまで張らないのでおすすめです。
クリーナーで表面の汚れを落とす
ブラシで埃を落とした後には革専用のクリーナーを使い革に付着した汚れを落とします。
クリーナーの種類も様々な物があり付着した汚れに応じてそれぞれ効果は違います。
個人的にはモゥブレイの「ステインリムーバー」を使用しています。
ステインリムーバーは汚れを落とす力がそこまで強力とは言えませんが革にかかる負荷が少ないというのが特徴です。
価格も安価で割とどこでも手に入るかなりポピュラーな製品なので初めて革用のクリーナーに手を出すという方にもおすすめです。
オイルを塗って保湿する
革の汚れをとった後には革を保湿するためのオイルを塗布します。これもメーカー各社から様々な製品が出されています。
オイルの塗布は革製品の保湿の他、汚れ防止や艶出しの効果もあります。
革用のオイルは基本的には動物性由来の物が多く主に牛や馬、ミンクなどが知られています。
個人的に使用しているのはSEIWAの「ピュアホースオイル」です。
革への浸透性が高く塗りやすいのが特徴です。オイルを塗るだけでも色に深みが出るので早めに経年変化をさせたいという方にもおすすめです。
ただし、ミンクオイルを塗る際には注意が必要です。ミンクオイルは塗布することで革を柔らかくしなやかにしてくれます。
「ハリのある革製品を柔らかくしたい」
「使っている鞄が硬くて使いづらいからもっとしなやかにしたい」
と言った目的で使うのなら問題ありません。しかしそうでない場合、製品の雰囲気を意図せぬ方向にガラッと変えてしまう恐れもあります。
仕上がりが思っていたのと違うという風になってしまうこともあるのでオイルを塗る際にはその点を充分注意しましょう。
ブラッシングして艶を出す
オイルをある程度塗り終えた後はブラシを使ってオイルを馴染ませていきます。クロスを使って馴染ませていくのもいいですが、布生地の方にもオイルが吸収されていってしまうので革製品にしっかりと浸透させたい場合には馬毛のブラシなどを使うことをおすすめします。
以上が基本的な革製品のメンテナンスの流れです。
使用する製品などによって省略できる工程があったり全く別の方法もあるかとは思いますが基本の流れとした覚えておいて損はないでしょう。
革製品と永く付き合っていくためにもメンテナンスには余念のないよう取り組みましょう。